管内カメラ調査を通じて管路機能の適正な保持ならびに良質な水道水の安全供給、効果的な老朽管路の更新更生とを目的としています。

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一般社団法人 全国水道管内カメラ調査協会

管内カメラ調査とは

カメラ調査の概要

当協会のカメラ調査にはいくつかのバリエーションがあり、圧力管路はもとより開水路の調査も可能となっています。最も注目されているのが水道の導・送・配水管などの圧力管の調査技術です。

これは、通水状態の管路にケーブル付きカメラ、いわゆる管内カメラを挿入し、内部の生きた映像を記録する工法です。

カメラケーブルは不断水使用の最新機種で100メートルあります。
配水管などの調査で最も数多く採用されているのは協会技術認定4号の「ルミナスカメラ(NH-40)」で、ケーブルの長さは40メートルです。管内カメラの挿入口は既設の消化栓、空気弁などを利用します。

必要に応じて、不断水施工のバルブ設置技術を使って、準備工としてカメラ挿入用の入り口を作ります。管内は最大0.75Mpaの圧力下にありますが、特殊な挿入装置を使うことで不断水での挿入を可能にしました。

管路内の情報は、ケーブルが届く範囲内の映像を、地上のモニターに映し出し、同時にメモリーに動画として記録します。

医療で広く使われている大腸カメラ、胃カメラのイメージです。調査結果は「報告書」にまとめ、発注先の水道事業体などに提出し、管路の維持管理や管路更新工事などに生かしていただいております。

調査実績6700箇所の信頼

 世界に先駆けたこの工法は2001年に実用化されました。その後、2006年に工法の普及と技術の改良に向け全国各地の有志企業20社で「全国水道不断水内視鏡調査協会」を立ち上げ、その後「全国水道管内カメラ調査協会」に改称し、一般社団法人化を図って現在に至っています。

管路工事の竣工検査や、管路の事故調査のほか、管路の更新・更生時代を迎えて工事の優先順位の決定や、維持管理の適正化にカメラ調査の活用が進んでいます。現在までに国内の450事業体、6700箇所の調査を行いました。また、海外からも工法に対する問い合わせが届いています。

 前項で、医療で行われている内視鏡について触れましたが、内視鏡は胃カメラとして世界に先駆けて日本で開発された技術です。医療で発達した内視鏡の手法を水道管路の調査に活用したものです。

 現在、施工実績を積み重ねながら、調査工法の効率化、作業の安全性の向上、カメラの改良などに取り組んでいます。日本で生まれた水道技術として、国内外に向けてその普及と発展を図りたいと考えています。